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雲取山 2,017m 奥多摩町(東京都)・秩父市(埼玉県)・丹波山村(山梨県)境界 歩行時間 5.5時間 歩行距離 13km 参考図書 ヤマケイYAMAPH奥秩父・大菩薩・両神山(山と渓谷社) 行程 後山林道終点駐車場06:05→三条の湯06:44→伐採跡地07:27/07:32→三条ダルミ08:44/08:57→雲取山09:34/09:54→三条ダルミ10:23→伐採地跡11:17/11:23→三条の湯11:51→後山林道終点駐車場12:21 山遊日 06/11/18 |
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奥多摩湖の最奥で県境を越え2kmほど先のお祭から後山林道に入りました。ここは右斜め(北西)に山に入っていく細い道なので気を付けないと分かりません。未だ暗い5時45分に到着、7〜8台がやっと停められそうな小さな駐車場なのですが最後の1台分だけが空いていました。 なんとか見通しの効く明るさになるのを待って6時過ぎに出発しました。車止めを過ぎると先の林道は工事中のようで重機などが駐車していました。行き止まりの所で階段を下り三条沢に向かい青岩谷橋を渡り、沢沿いに三条の湯を目指して進みます。 |
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目は慣れるから歩くのに不自由はないのですが未だ日の出前の時間なので写真を撮るのには明るさが足りず、絞りF2.8シャッター速度1/1〜1/10秒、手持ちではこんな写真しか撮れません。 それよりも、この時間では熊との遭遇が考えられます。小生はうるさい音が嫌いなのでカウベルもラジオも鳴らさないで、まさかの場合のホイッスルだけです。しょうがないので音痴なのも顧みず即興の歌を歌いながら歩きました。熊さん、熊さん、お早うさん、さん、お山の様子はどうですかぁ〜♪♪繰り返し♪♪ |
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三条の湯が目の前に現れてきたら、小さな滝を右に見ながら山女魚橋を渡りジグザグに登り切り右に折れると三条の湯の横に出ます。雲取山に向かうのにはそのまま前を進むようです。 ここで今日初めて人と出会いました。爽やかな朝の山小屋の風景です。これから先は下手糞な熊除けの歌も歌わなくて済みそうです。 |
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三条の湯の少し先で三条の沢を渡ります。ここまではずうっと沢伝いに北西方向に向かっていたのですが、ここからは川下に向かって反対の南東方向に進みます。といっても下り道ではなく水無尾根を巻いて登って行くので地形図の等高線の感じよりもきつい登りです。 20分ほどで青岩鍾乳洞の分岐に出ますがこちらは通行止めになっており、左に進みます。この辺から進む方角が北に変わり右前方(北東)の樹間に霧氷で頭が白くなった雲取山や小雲取山が見えてきました。 |
![]() 中傾斜が続くので、思いの外きつい登りになり後続の若いカップルに道を譲ったと思ったら伐採地跡に到着です。 林道終点から1時間20分ですから、ここで小休止。若者は直ぐに出発したので先着していた中年カップルとおしゃべり、昨日3時間かけて後山林道を歩き、三条の湯に泊まったとのことでした。 |
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西から北西にかけて飛竜山、三ツ山、狼平でしょうか、ここだけが唯一の展望地なんだそうです。東から南にかけては逆光で写真になりません。中年カップルはもう少しゆっくりするとのことなので先に進みました。 |
![]() 尾根の上を通るのは伐採地跡だけで、あとは尾根に向かって登るのではなく水無尾根の山腹を最初は北に向かって、途中からは北東に向かって巻きながら少しずつ登っていくので楽な道です。 右側が谷の一本道といっても蛇行しながら進むので、東に向かって進んでいる時には右(南)側の樹間に大菩薩とその上には富士山の頭が見えます。 |
![]() 途中にはこんな石灰岩の露岩も表れてきます。 |
![]() 北に向かって進む時には右前方(北東)に雲取山が見えてきます。 |
![]() こんなことを繰り返しながら進むのですが富士山の近くにある雲が気になります。 未だ大丈夫でした。それでも綺麗に見えるという三条ダルミまで保つかどうか心配です。 |
![]() やっと三条ダルミに到着ですが霜で地面はこの通り真っ白です。 |
![]() 何とか間に合ったようです。右の山裾を巻いて来たわけですから、左手前が奥後山、その後の真ん中が丹波天平でしょうか。 それにしても微かに大菩薩、富士山の頭はちゃんと見えたのですから良しとしましょう。 |
![]() ズームアップすれば、この通りです。 ここで、しばしの休憩としました。 |
![]() 三条ダルミから北東方向を見上げると山頂が聳えています。標高差250mを40分で登る急登とガイドブックに書いてあるのですが、確かに登りがいがあります。 10分ほど登って緩斜面になり一息ついた時の様子ですが、霜柱も凄いし、樹木に着いた霧氷の雪片が上からパラパラと落ちてきます。 |
![]() 上に行くほど霧氷が凄くなってきます。山頂目前ではつい見とれてしまいました。 |
![]() どうにか山頂到着です。南端に山梨県の山頂標識があります。 |
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右(東)を見ると避難小屋から石尾根にかけての素晴らしい眺めが得られます。こちらのカラマツの霧氷にもびっくりしてしまいました。 |
![]() 本当の山頂は北端だと聞いていたので、そちらに向かいました。 どうも団体さんが山頂を占領しているようです。 |
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周りを眺めているうちに団体さんは移動を開始したようで静かになりました。左側が東京都の山頂標識で東南東を向いています。県境にある場合は自分の県側に向けてあるのは気が付いていたのですが、これはどうも都庁を向いているような気がします。他の山でも確かめて見たくなりました。 一等三角点の右隣には原三角測點があり、これは明治16年に埋設されたもので現在の三角点の原型になるものなんだそうです。 |
![]() 雲取山からは八ヶ岳が邪魔をして北アルプスは見えないものと思っていたのですがバードウオッチングで使うような単眼鏡を覗いていた方が和名倉山の後脇に白馬岳が見えるといって見せてくれました。確かにガイドブックに載っているような白馬岳が見えました。 写真でははっきりしないのですが和名倉山の左には雪を被った後立山と右には白馬岳が肉眼でも微かに見えます。 |
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南の富士山はもう雲の中で見えません。微かに大菩薩、手前には前飛竜、飛竜山、三ツ山から狼平、後方の南アルプスは見えません。西には竜喰山、笠取山、唐松尾山、何とか甲武信岳、三宝山も見えます。北西には和名倉山、さらに北には雪を被った浅間山が微かに見えました。 |
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こう寒いとビールタイムの必要はありません、早めに帰ることにしました。帰り際に埼玉県の山頂標識を見つけたら東を向いていますから、やはりこれも県庁を向いているようです。山梨のは南を向いており(甲府は西南西の方向)歩く方向からすると自然で良い、東京と埼玉はお役所主義だと思うのは考え過ぎなのでしょうか。 避難小屋をちょっとだけ覗いてみましたが新しいこともあり広くて綺麗でした。今日は寒くて非常用緊急臨時トイレだけを使っていたので、ここの様子は分かりません。 |
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急坂の降り際で伐採地跡で話した中年カップルとバッタリ、白馬岳が見える情報を伝えました。登ってくる人が多く、挨拶が大変なほどで三条ダルミも賑わっていました。 三条の湯から三条ダルミの間、強いて言えば伐採地跡から三条ダルミの間が同じような道が続き少々飽きてきます。そこで目標になるポイントを考えてみました。上からですが木の階段、石灰岩の露岩、伐採地跡、青岩鍾乳洞分岐と5分割にすると各々20分前後と、ほぼ同間隔になります。 |
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少々盛りの過ぎた紅葉ですが、ちょうど伐採地跡が分岐点になっており、ここから下は紅葉狩りです。 |
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紅葉を楽しみながら三条の湯に到着です。前を通り抜け左に下るところが飛竜山との分岐になっていました。 |
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こうしてみると三条の湯は以外と大きい施設です。眺めも良いし、たまにはこういう所に泊まり、のんびりとした山遊びをしてみたいものです。 |
![]() 右手に三条沢を見ながらのんびりと下ります。 |
![]() やまなしの森林100選の「三条谷の広葉樹林」とか納得です。 |
![]() ここも絶景です。 |
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早朝は快晴だったのですが雲はもうここまで下がってきました。結果的には絶好のタイミングだったのかも知れません。 登ってくる人が多かったので、駐車場はどうなっているのかと思っていたのですが、この通りで、下の方はかなり先まで車が停まっていました。さらに林道を歩いて登ってくるグループにも何組か会いましたから人気のコースなのでしょう。 |