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七面山 △1,982.4m 南巨摩郡早川町
歩行時間 6時間57分 歩行距離 8.5km
参考図書 新・分県登山ガイド 14 山梨県の山(山と渓谷社) 山と高原地図 42 塩見・赤石・聖岳(昭文社)
行程 羽衣元丁目06:07→神力坊(二丁目)06:13→肝心坊(十三丁目)06:59→中適坊(二十三丁目)07:35/07:43→展望地08:11→晴雲坊(三十六丁目)08:18→和光門(四十六丁目)09:24→鐘楼前(四十八丁目)09:30→富士山遙拝所(随身門)09:35/09:45→西へ曲がる10:00→尾根の巻き径10:26→七面山10:39/11:04→北へ曲がる(大崩れ展望所)11:32→富士山遙拝所11:41→鐘楼前11:45→和光門11:48→晴雲坊12:11→展望地12:30→中適坊12:47→肝心坊13:10→神力坊13:42→羽衣元丁目13:47
山遊日 10/10/13

春木屋旅館 羽衣元丁目駐車場
 中部横断道が増穂まで延びたので、そちらの方が近いのでしょうが今回も省エネモードで中央道甲府南ICから国道140号線へ入り笛吹川沿いを西南西に進み、増穂で富士川に合流する頃、国道52号線へ移り富士川沿いに南下します。身延町で右折し早川町に入ったら今度は早川に沿って西に向かい郵便局(七面山口)の所で左折、南に入ると、そこが裏参道(角瀬)の入口で旅館や土産物屋、タクシーの営業所が並んでいました。
 細い舗装道路をそのまま直進で南に行くと、今度は春木川が見えてきて川沿いを南南東に進みます。途中で駐車場が出てくるのですがトイレがありません。右折をして先に行けるようなので、そのまま車で登ったら旅館の先にトイレと駐車場が見えてきました。
白糸の滝

 車を駐めて先に進んだら案内看板があり「白糸の滝」も記されていました。富士宮の白糸の滝と混同して、可笑しいなと思いながらも眺めてみたら橋の先、東側に白糸ならぬ昨夜が雨だったのか薄茶色に濁った滝が落ちていました。
 後で調べてみたら徳川家康公の側室、お萬の方がこの滝で水垢離をして女人禁制を解いたとのこと。なるほど七面山は身延山久遠寺の奥の院だから東側から来てここを通り七面山へ向かったのでしょう。
元丁目 一丁目
 西へ向かう出発地点は鳥居の手前にある真新しい石灯籠に元丁目と記されておりジグザグに進むと一丁目の石灯籠と小さなお宮が祀られていました。
神力坊(二丁目) 接待用の茶器
 さらに、その先には一軒目の宿坊である神力坊(二丁目)がありました。参拝者に湯茶の接待をするのでしょう、テーブルの上には茶器が揃っていました。
左(南)に伸びる春木川の上流部









 途中で左(南)側が開けて春木川の上流部が見渡せました。
杉林の参道 屋根付きの休憩所
 敬愼院までは杉木立の中を約3kmの水平距離で標高差1,200mも登るのですから、かなりの急勾配です。老若男女の参拝者が歩く中で長い時間を経てこうなったのでしょう。大きなジグザグ。木の根、岩石と自然の地形を利用し、どうしても必要不可欠なところには丸太を使った歩きやすい階段。屋根付きの休憩所。五十丁を刻んだ石灯籠、小生の足では一丁目につき登りで4分、下りで2分30秒でした。
肝心坊(十三丁目) 本堂の須弥壇
 次の宿坊は肝心坊(十三丁目)です。宿坊と云っても今は茶屋の役割なのでしょうが寺なのですから、ちゃんと本堂があり須弥壇(しゅみだん)が設けられています。ちなみに宿坊間の平均所要時間は登りで46分、下りで30分でした。
標語の立て札 中適坊(二十三丁目)
 所々に全国から来た参拝者名の標語の立て札が立っています(石灯籠もそうですが)。郷里の物を見つけると、つい嬉しくなってしまいます。中適坊(二十三丁目)で約一時間半経過なので小休止としました。
北に櫛形山、鳳凰三山





 三十丁目の手前で突然、右(北東)側に展望が開けました。北側に見えるのが櫛形山で左奥は鳳凰三山でしょうか。北岳も見えるとのことですが今日は雲の中のようです。
 北東には急斜面にへばり付くように建っているという赤沢宿が見えます。
東北東に身延山、毛無山









 東北東に見える身延山、後ろの山は毛無山のようです。
晴雲坊(三十六丁目) 立入禁止(荷揚げ用ケーブルの中間駅)
 晴雲坊(三十六丁目)まで来ました。ボッカさんなのでしょうか、エプロンに背負子(しょいこ)姿の婦人に追いつくと思っていたら四十丁目の所で立入禁止の方へ入っていきました。ちょっと覗いて見たら荷揚げ用ケーブルの中間駅のようでした。
和光門(四十六丁目)







 どうも真新しい石灯籠は趣がないないなぁ〜と思いながら歩いていたのですが、取り替えられた古い石灯籠は、ここに並んでいました。和光門(四十六丁目)です。
敬愼院境内







 和光門をくぐり敬愼院の境内に入っても古い石灯籠が並んでいます。
四十八丁目の先に鐘楼と手水舎









 四十八丁目の先に鐘楼と手水舎がありました。清水を飲んでみたら思いの外に美味しいのでペットボトルに補充しました。
富士山遙拝所









 左折をして南に進むと富士山遙拝所なのですが、この通りのガスで何も見えません。
西に随身門








 広場になっていて西に随身門があります。彼岸のご来光がこの門をくぐり敬愼院の本堂を照らすのだとか、心憎い計算が施されているようです。
東北東に毛無山









 休憩をしている間に少しはガスが消えたようです。東北東にうっすらと見えるのが毛無山でしょうか。
真東から南東はガスの中









 真東の富士山から東南東の愛鷹山は相変わらずにガスの中で何も見えません。
随身門の南横を西へ 左カーブで南へ、荷揚げ用ケーブル頂上駅
 随身門の南横を右(西)へ進み左カーブで南に進むと左前(南東)に荷揚げ用ケーブルの山頂駅があり小さな重機も置いてありました。途中でナンバープレートの無い軽四トラックにも遇いましたからへりコプターで運び上げたのでしょうか。
右前方(南西)に七面山









 右前方(南西)の色付き始めた山肌の向こうに見えるのが七面山のようです。
西側に荷物用モノレール






 荷揚げ用ケーブルの反対側、西には荷物用のモノレールもあるようで、その下を潜って南に進みます。
右後ろを振り返ったら一ノ池









 右後ろ(北)側を振り返ったら一ノ池が見えました。
七面山と敬愼院の分岐 カラマツ林を南に
 七面山に上る道と敬愼院へ下る分岐で左の道を進み、カラマツ林の中を南に進みます。
紅葉を楽しみながら急坂を登る






 カラマツ林の中で右カーブし西に向かうと傾斜が段々と増し急坂を登る様になります。
 色付き始めた紅葉を楽しみながら登ると苦しさもいくらか和らぐようです。
急登の後半 尾根右(北)側の巻き径
 急登と云っても長くは続きません。尾根右(北)側の巻き径に入ります。
左カーブで南西に ロープに沿って直進
 大木の倒木の所で左カーブし南西に向かって尾根の頂点に出たら大崩れ(ナナイタガレ)へ迷い込むのを防ぐためでしょうか、左側にロープが張られており、そのまま沿って進みます。
カラマツ林 七面山
 もう、そろそろ山頂かなと思うのですがカラマツ林が現れ、もう少し先に進むと少し小高くなった山頂になります。
二等三角点七面山 南西に方位板
 東側に山頂標識、真ん中に二等三角点七面山、南西に方位板があります。楽しみにしていた樹間に見えるという笊ヶ岳も、このガスではどうにもなりません。30分ほど南下すると希望峰から南アルプスを眺められるとのことですが、これも諦め、山頂には誰もいなかったので方位板を椅子とテーブルの代わりにして食事休憩です。
南端から山頂広場を









 しばらく待っても駄目なので南端から山頂広場を見納めて戻ることにしました。
急坂から大崩れ(ナナイタガレ)を







 実は山頂に向かう時には大崩れ(ナナイタガレ)のことを忘れていました。帰りがけに気がつき急坂の上部から南側に覗いて見ましたが、ここからでは少ししか見えません。
急坂を過ぎてなだらかに 笹藪を南に
 急坂を過ぎてなだらかになった頃、右(南)側の笹藪はあまり深くないので大崩れの方へ行けそうです。
大崩れの東南東側








 笹藪をかき分けて少し登ってみたら驚きです。ガスで、はっきり見えなくとも恐怖を感じてしまいます。こちらが左前方、東南東側です。
右前方、南西の山頂直下









 右前方、南西の山頂直下です。足下も不安なので恐る恐る覗き見をしました。
左カーブの所で右(南)へ







 何もそんな怖い思いをしなくとも左カーブの所で笹藪の中に南へ向かう踏み跡がありました。
東南東に崩れ落ちている大崩れ








 こちらは足下にロープが張ってあるので安心です。
 左前方、東南東に向かって大きく崩れ落ちています。
荷揚げ用ケーブル山頂駅前広場






 荷揚げ用ケーブル山頂駅前広場まで戻ってきました。登りの時は左を通ったのですが今度は右(東)側を北に進みました。
随身門、富士山遙拝所









 随身門前の富士山遙拝所は相変わらずガスの中ですが、こうして見る秋のたたずまいもオツなものです。
手水舎 和光門
 手水舎で清水を2本のペットボトルに補充、和光門を出て敬愼院とお別れです。ここでの挨拶は「ご苦労様」と言うことを裏参道の案内板を見て知っていたのですが実際には登る人へは、そう言いますが下ってくる人には「お疲れ様」という場合が多いように感じられました。
 「南無釈迦牟尼仏」の小生には「南無妙法蓮華経」「バシバシ」(団扇太鼓の音)は少々違和感を覚えるのですが年配者だけで無く若い人も多いのに感心しました。参拝者は敬愼院で一泊する方がほとんどのようで早朝の登る時には帰る方、午後になって下る時には登ってくる方に多く出会いました。
左(北)に櫛形山と鳳凰三山








 左(北)側の櫛形山と鳳凰三山の雲はだいぶ取れたのですが、それでも北岳は見えません。
北東に奥秩父の山々、大菩薩、東北東に身延山と毛無山






 正面の北東には金峰山などの奥秩父の山々から大菩薩が見えるようになっていました。さらに東北東には身延山と毛無山。
 七面山の全体像写真を取り損なったことと赤沢宿のことを知らずに寄らなかったことを編集しながら悔やむのでした。
表参道入口の鳥居 表参道駐車場
 表参道入口鳥居の手前に北側に向かって駐車場に抜ける道もあるのですが敬意を払って鳥居を潜ってから車道を駐車場に戻りました。まばらだった車も増えて満車状態になっていました。

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