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(燧ヶ岳)ひうちがたけ 俎ーまないたぐら 2,346m 柴安ーしばやすぐら 2,356m 御池岳みいけだけ ミノブチ岳 檜枝岐村
歩行時間 7時間50分 歩行距離 16km
参考図書 ヤマケイYAMAP B尾瀬・燧ガ岳・至仏山(山と渓谷社)、山と高原地図M尾瀬(昭文社)
行程 御池05:27→上田代05:55→燧ヶ岳分岐6:14→広沢田代06:56/07:00→熊沢田代07:47→雪渓08:33/08:38→俎ー09:18/09:37→柴安ー10:07/10:14→ミノブチ岳分岐(俎ー)10:31→御池岳(沼尻分岐)10:47→ミノブチ岳10:53/11:04→長英新道分岐12:54(中間点で10分休憩)→尾瀬沼ビジターセンター13:10/13:18→沼山峠休憩所14:26(沼山峠で5分休憩)シャトルバスで御池へ14:56
山遊日 06/08/05

山の駅御池



 尾瀬には何度も足を運んでいるのですが、いずれも群馬県の戸倉から入っており、燧ヶ岳は眺めるだけの遠い存在でした。しかし、良く調べてみたら塩原から廻れば1時間プラスするだけで良いことを知り、早速、御池に向かいました。
 もう一つ、御池で嬉しかったのはトイレです。最近ではどこも綺麗になりつつあるのですが、ここは何とウオッシュレットで感謝感激でした。
駐車場奥の燧裏林道入口


 身支度を済まして駐車場を歩き始めたら「一人ですか?」と小生より少し若そうな方から声が掛かりました。群馬県の方でいつも戸倉から入っているのだが日帰りで燧ヶ岳に登るために初めて御池に来られたとのことでした。
 同じ環境で小生が役に立ちそうはないのですが、慎重な方で熊を気にしていて、カウベルは当然のこと、ホイッスルまで用意されているとのこと。「もうこの時間で大丈夫でしょうか?」と気にされていたので同行することにしました。
御池田代
 駐車場の奥から燧裏林道に入り、程なくして左折、燧ヶ岳に向かって急登とガイドブックに書いてあるのですが、快適な道が続きます。キンコウカやワタスゲが美しく、左前方には燧ヶ岳も見えてきました。
 このような景色で我慢できるはずがありません。「写真が趣味で立ち止まりが多いので先に行って下さい」とお断りをして「完全同行」では無くて「勝手同行」を了解していただきました。それにしても、どうもコースが違うようです。「左に向かう分岐はなかったですよね」と、お互いに半信半疑でした。
上田代の標識





 やっぱり間違っており上田代まで来てしまいました。燧ヶ岳に向かう分岐を左折しないで、真っ直ぐに進んでしまったのです。
 それにしても、この道は眺めも良くすばらしいコースでした。今度は三条の滝まで、こっちから行ってみたいものです。
燧ヶ岳分岐 岩とぬかるみの急登
 20分近く戻ると、燧ヶ岳に向かう分岐の標識がありました。自己紹介と熊の話に夢中になり気付かなかったのでしょう。それにしても、こんなに大きな標識を見落とすとは考えられないことです。
 最初はたいしたことがないのですが、ガイドブックに書いてあるように岩やぬかるみのある急登になりました。この数日は天候が良いのにこの状態ですから、雨の時は大変でしょう。
広沢田代











 突然に湿原が広がり視界が開けます。ここもキンコウカとワタスゲが群生しており素晴らしい眺めです。
広沢田代の池塘









 広沢田代の指導標とベンチの後には池塘も見られモウセンゴケが綺麗でした。
 ここで、しばし小休止、足下にはオトギリソウやタテヤマリンドウが見られました。
広沢田代から燧ヶ岳を望む











 御池からはほぼ真南に向かって進むのですが、この辺からは燧ヶ岳の頭も見えてきます。
振り返ってみた会津駒ヶ岳










 再び樹林に入っていくのですが、御池の方を振り返ってみると大杉岳、その後に会津駒ヶ岳が見渡せます。
熊沢田代越しに見た燧ヶ岳










 樹林を抜けると熊沢田代の湿原になります。ここまで来ると燧ヶ岳も頭だけではなくて身近に迫ってきます。
熊沢田代標識と池塘 涸沢越えの登山道
 眺めも良いので熊沢田代のベンチで休もうと思っていたのですが20名近い団体の方が休憩を終え、出発するところ、後からついて行くのも大変になるので追い越して先に進みました。
 再び、樹林帯に入り三度ほど涸沢を越えて登っていくのですが一ヶ所には下の方に雪渓が残っていました。
涸沢の雪渓 振り返って見た熊沢田代と会津駒ヶ岳
 今度は涸沢を登ります。ここにも雪渓が残っていており、滑ったり踏み抜いたりしないように気をつけながら登りました。
 雪渓を越えて後を振り返って見たら、先ほどの団体さんが雪渓の手前で休憩を取り始めたので、小生もここの日陰で小休止としました。先ほど通ってきた熊沢田代、背後には会津駒ヶ岳が綺麗に見えます。
赤茶けたガレ場








 涸沢の道から左に曲がり灌木の道を進むと、こんなちょっと怖そうなガレ場に出ます。この時は気付かなかったのですが熊沢田代から燧ヶ岳を見た時に山頂近くの左横にある禿状の所が、ここなのかも知れません。
柴安ー 平ヶ岳
 薄汚くなったハクサンシャクナゲ見つけ写真を撮ろうかどうしようかと迷っていたら突然視界が広がりました。右側に柴安ーが見えてきたのです。さらに右側には平ヶ岳でしょうか雪渓の残る山々に唖然としてしまいました。ここまで来たら山頂はもうすぐです。左に進み一登りしたら俎ー(まないたぐら)の岩山でした。
俎ーの祠と二等三角点燧岳











 360度の展望が開けた絶景地です。取り敢えず俎ー山頂の祠と二等三角点を写真に納め、とにかくビールです。旨い。
尾瀬沼と男体山、日光白根山











 南南東に尾瀬沼、背後には日光連山、尾瀬沼の真ん中の上に見える一際高い山が日光白根山です。
柴安ー山頂








 燧ヶ岳は一番高い柴安ー、先に登った俎ー、更に赤ナグレ岳、御池岳、ミノブチ岳を加えた五岳からなる総称ですから、柴安ーに行かないわけにはいきません。西側に一旦降りて登り返しました。ところが大変、大渋滞で30分もかかってしまいました。
武尊山、至仏山、尾瀬ヶ原







 どちらも360度の展望が開けているのですが西の方を見るのには柴安ーの方が適しています。
 南西の方向には左側に武尊山、その右には尾瀬ヶ原越しの至仏山、間に笠ヶ岳の頭が見えます。尾瀬ヶ原を歩いている時には広く感じるのですが、ここから見ると、まるで箱庭のようです。
景鶴山、平ヶ岳、巻機山











 少し右に視点を移し、西側を見ると景鶴山、平ヶ岳の山裾、更にその奥の山は巻機山と思われます。
越後三山









 更に右に移り、北西には平ヶ岳、その背後に見えるのは中ノ岳、八海山、越後駒ヶ岳の越後三山などなのでしょうか。
ミノブチ岳分岐 御池岳手前
 御池岳やミノブチ岳に行くのには、もう一度、俎ーに戻らなくてはなりません。群馬の彼は登ってきた御池への道を戻るというので、ここで別れました。展望台のように見えるミノブチ岳までは急な下りが続きます。
沼尻分岐 ミノブチ岳山頂
 沼尻分岐辺りが御池岳と地形図にあるのですがよく分かりませんでした。沼尻側には未だ雪渓が残っていました。登る時に有った雪渓は北斜面だから理解できるのですが南斜面のこちらにもあるとは驚きです。更に下るとミノブチ岳山頂に到着します。
ミノブチ岳山頂から見た尾瀬沼









 下って尾瀬沼に近づいた分だけ風景がはっきりしてきます。何年か前に沼を一周した時のことや、去年登った男体山や日光白根山を思い出しながら小休止をしました。
長英新道 長英新道分岐
 長英新道に降りれば展望は無くなってしまいます。雨が降れば沢状態になるという荒れた道を黙々と下ります。高度が下がったことと、お昼近くなって気温が上昇したことが重なり暑くてたまりません。山頂の快適さと比べたら雲泥の差です、たまらず長英新道の中間点でビール休憩にしてしまいました。
大江湿原 長蔵小屋売店
 今回は凍らした水2本、ポカリスエット1本、缶ビールのレギュラーサイズ2本と2リットル以上も持っていったのに「命の水」の残りは後わずかです。大江湿原の花にも脇目を振らずに売店を目指しました。
 長蔵小屋売店でCCレモンと缶ビールをゲット、この時にお店の方に現在の気温を聞いたら、今日は分からないが昨日は31度までなったとのことでした。妙なことに納得をしてビジターセンターのベンチで一息、冷たいビールでやっと生き返りました。
尾瀬沼湖畔










 落ち着けば花にも目が届きます。ニッコウキスゲはもう盛りを過ぎておりコオニユリ、マルバタケブキ、オゼヌマアザミが咲き始めていました。
尾瀬沼と燧ヶ岳










 燧ヶ岳を振り返って見ました。久しぶりに見た山頂の絶景はしばらく心に残ることでしょう。
大江湿原









 大江湿原を通り沼山峠に向かいました。ここでは更にワレモコウ、コバギボウシなども賑わっていました。
シャトルバス 沼山峠休憩所
 一気に沼山峠休憩所まではたどり着けませんでした。沼山峠展望台のベンチで一休み、いやはや今日の暑さにはかないません。
 休憩所に着いたらバスは出発したばかり、次は2時50分の予定とのことでしたが、案の定、一杯になれば発車する仕組みで車内でアイスクリームを食べている内に出発となりました。
御池の駐車場









 御池では、またもやお気に入りのウオッシュレットにお世話になり身も心もすっきり、おかげで自動料金支払いシステムの千円にも文句を言わずに満足して帰途につきました。

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